今日もまた公園に
やって来た。
昨日、一昨日と違うのは、日付が変わる前に来たことくらいだ。思い立った時にはパートナーもまだ起きていたので、公園に行く旨を伝えて家を出た。
もう一つ違いがあった。雨が降っている。わりと強く。雨を避けて木の下にあるベンチに移動したものの、雨は木を伝り少しずつ滴り落ちてき、私の衣服を少しずつ濡らしている。
正常な頃の私ならば、一も二もなく帰宅しただろうし、そもそもこんな時間に公園に来たりなどしない。
だか今の私の心のありようはどうかというと、まったくもって静かなもので、むしろ雨粒が頭上の木の葉に当たって立てるさわさわとした音を心地良く感じている。濡れることにもストレスがない。
深夜の雨降る公園のベンチに佇む中年。その外観はまったくもって異常なものだ。しかし、その異常の中で安らぎを感じている私があることも事実だ。
今の私にとって、この暗闇や静けさ、孤独はとても心地がよい。しかし、それに埋没していてはこの先の人生を歩んでいけない。
明日は、もう今日だが、友人の誰かと話をしよう。少しずつ、かつての暮らし、かつての自分を今の己から切り出してゆくのだ。